Cut~Early Songs Best Selection~

Plastic Tree( 塑膠樹 ) Cut~Early Songs Best Selection~歌詞
1.サイコガーデン

作詞:竜太朗
作曲:Tadashi

窓の外から唄が聞こえる
公園で赤い目の子供が犬を焼き始めた

そんな日曜日 オレンヂ色した
最悪な感覚に身体を飲み込まれ続けた

床に転がる妊婦の爪を
齧りだす灰色の鼠を 足で踏み潰した

螺旋階段をゆっくり落ちていく
くだらない君をあたしは眺めてる
湿った部屋の中 閉じ込められるから
あたしは逃げてゆく あたしは逃げてゆく
「ああああ。」

髪の無い少女 天井の上
汚れてる絵本から素敵な言葉を選びだす


2.絶望の丘

作詞:Ryutaro
作曲:Tadashi

不思議なくらい寂しい青空に 手を伸ばしてる事がそう全て
僕と空気が混ざって反応して 頭がボンヤリして解らない
誰も触れないくらい深く沈む夢に揺れたい

おしえてよ 魔法のような幸せはどこ? 僕はまた眠って
目覚めたら願いが叶って おかしくなれて 絶望の丘で立ちつくす

きっと僕は在るのか解らない 目に見えない力を信じてた
希望的観測しかない僕に 朝の光がほら降りそそぐ

誰も触れないくらい ふたりで眠り続けて
深く沈む夢のなかでずっと ゆれて ゆれて ゆれて
気付いたら君はもう消えた

おしえてよ 魔法のような幸せはどこ? 僕はまた眠って
目覚めたら願いが叶って おかしくなれて 絶望の丘で
目覚めたら願いが叶って 泣いたまま笑った

絶望の丘で立ちつくす。


3.エンゼルフィッシュ

作詞:Ryutaro
作曲:Akira

甘い緑で脆弱に蝉は鳴いた
白い雲みたい 君の服はためいた
ばらまいて地図を捨てた
おどけてる僕を怒ったりしないでね

ひどく暑い午後 静かに狂った
高く気持ちは一途に成層圏へ
吸い込まれていく僕を君はそこで笑って見てて

そっと空を登って だんだん君が見えなくなって
ずっと眩暈のように繰りかえす
真夏の真昼の夢
また僕を独りにする

「ねぇ、僕がそこからわかる?」

そっと空を登って だんだん君が見えなくなって
ずっと眩暈のように夢を見ておかしくなった
低く飛行機がとんで キラキラ機影がひらめいた
僕は魚になって
群青の空 ゆらり深く潜って
光の中泳いでゆく


4.まひるの月

作詞:有村竜太朗
作曲:長谷川正

みんなキラキラして 嘘に見えて不安だから
7月の高すぎる青い空は嫌いなんだ

雨の後に濡れた細い道で
忘れられた薄い透明なビニール傘
僕みたいに風で飛んだ

ずっと繰り返す 脆弱なうたごえの
蝉の声で狂いそうだ
(うるさくてたまらない!)
まひるに出る 細く長い三日月の切っ先が
針のように静かにそっと僕に刺さってた

胸が痛くなりだして 息が出来なくなるから
酸素が足らない僕は 泣きながら喘いで

胸が痛くなりだして 息が出来なくなるから
酸素が足らない僕は 泣きながら喘ぎ続けていた

水槽で泳ぐ金魚
(さっきからあおむけで ういてみたり、しずんだりして、
まるでぼくのまね?)
まひるに出る 細く長い三日月の切っ先が
針のように静かにそっと僕に刺さってた

胸が痛くなりだして 息ができなくなるから
酸素が足らない僕は 泣きながら喘いで

むねがいたくなりだして

いきができなくなるから

さんそがたらないぼくは

なきながらあえいで

そしてめをとじた


5.May Day

作詞:Ryutaro
作曲:Tadashi

ブランコの僕 ゆがむ心臓
手の中の蝶 七才の午後
羽根を飾ろう 虫のしみと
キラキラした 五月の緑

こんな蝕んだ 回想から 見つけたよ
僕の答え

そんな事だけ ずっとただ 考えた
みんな居なくて 静かな 昼下がり

ポケットの中 バタバタした
こわくなる僕

そんな事だけ ずっとただ 考えた
みんな居なくて 静かな 昼下がり
そんな事だけ ずっとただ 考えた
みんな居なくて 静かな 昼下がり
そんな事だけ ずっとただ 考えた
だんだん こわれ始めて また 戻るんだ

ブランコの僕 ゆがむ心臓
手の中の蝶 七才の午後


6.ツメタイヒカリ

作詞:竜太朗
作曲:Tadashi

白いため息
こぼしてる僕はポケットに手を入れてた
風は向こうで僕を招いてる クリーム色の空まで

傘はもう要らなくなった 君が僕を見付けてくれるから

冷たい光が途切れて ほら 雪が舞い降りるよ
離れないように手をつないで 二人で ねえ
このままで見えなくなろう このままで見えなくなろう

雪にうずもれて僕は死んだふり 君は笑ってみてる

「ひとつ」にはなれない僕ら いつか二人の距離がとおくなる

音もなく雪が降りつづいて 足跡消してゆく
帰れなくなった僕らにただ鐘の音が
いつまでも響きわたる いつまでも響きわたる

冷たい光が途切れて ほら 雪が舞い降りるよ
離れないように手をつないで 二人が埋もれたら
どこまでも広がって「願いの果て」続いていく
限りなく 限りなく白くなれ、嘘の世界―――。

そして僕らを冬が連れ去った 光があふれてくる


7.プラネタリウム

作詞:竜太朗
作曲:Tadashi

ボクの奥に鍵をかけた
痛みとかいろいろ閉じ込めた
夜空の上 鳴り止まない
囁く声に耳を塞いで
見上げているボクの前で
夜の粒子が星をみがく
なんで僕が泣きたいのか
やっとわかった

何 も な い ボ クは
どこに行けばいいのかな?
ずっとかわかない
涙がどんどんあふれた

嘘みたいな目覚めない星
手を伸ばして君だけ探すけれど
にせものだからきっと届かない

何 も な い ボ クは
どこに行けばいいのかな?
ずっとかわかない
涙がどんどんあふれた
あのね、 思い出は
痛いくらいきれいだから
鍵をかけていつまでも
ボクに閉じこめなきゃ―。

ど ん ど ん 遠 く
ど ん ど ん 遠 く
君 が い な く な る
い な く な る


8.エーテルノート

作詞:竜太朗
作曲:Tadashi

僕だけがうつむき
言葉を選んで喋りだしてた
ふいに子供じみてる感覚
ミルクのあまさにとけた

飲み干した瓶の中に 秘密をひとつ落として
砂糖とアルコールと檸檬を足して
「すこし自閉的な僕」が いつか要らなくなるまで
地下室の棚に隠してしまったんだ

目隠しをしたまま
飛行機に乗ってる病気の天使
ひくく飛びはじめてる
景色に迫って途切れて消えた

ゆるやかなカーブ描き フィルムの一コマになる
そこに立ち尽くして待っている僕が
カメラのレンズ覗いた 見飽きて閉じてしまった
瞼の裏側 走るパルス。

おかしくなるスピードで連れていって
ぼやけてしまう日溜まりに寝ころがって
希望的な言葉 ノートに書きなぐる
悲しい僕は嘘つきの詩人になる

触れない光 反射してこわれて
こぼれ落ちて僕にいつまでも降りかかる
プラスティックの光の粒 散らかりだしてく
あのガラス瓶を地下室に取りにいこう


9.痛い青

作詞:竜太朗
作曲:Tadashi

スライド写真の景色が変われば
弱虫の僕がとり残されてた
青いインクが飛び散るよ 胸のあたり
痛いくらい綺麗だから 僕は泣いたんだ
夜の公園のブランコで
誰かのケラケラと笑う声を聞いたんだ
もしかしたら側にある花壇の中?
それともアレの泣き声?
(違う、君の声だ)

街灯の下で立ってる君はひどく悲しそうで
今にも消えてしまいそうだ
(いやだ いかないでよ ねぇ)

目の前の影がゆらぐたび
悲しみの色があふれてく
あおい青
肺のなか全部
広がって
濁りはじめたら

目の前の影がゆらぐたび
悲しみの色があふれてく
あおい青
肺のなか全部
(痛い青)
広がっていく
濁りはじめたら


10.twice

作詞:竜太郎
作曲:正

たとえば あなたが
僕の前で笑ってても
酸素の足らない僕はいつも
喘いでいる

何ひとつ 生まれてこないような
薄暗い 僕のこの朝で

戸惑って 繰り返す 真昼のいやな夢
いつまでも 怯えてるから 見つけて

暫く 青くて狭い部屋で 探していた
思いもよらない場所にきっと かくれてる

戸惑って 繰り返す 真昼のいやな夢
いつまでも 怯えてるから 見つけて

夜が染み渡り またじわりと
置き去りの僕 泣きだしそう
雨の匂いから 生まれてくる
少しだけ僕 素直になる

頭の中には住みついてた虫達が騒ぐよ
柔らかい痛み 包まれてく
おかしくなりそうで―。

夜が染み渡り またじわりと
置き去りの僕 泣きだしそう
雨の匂いから 生まれてくる
少しだけ僕 素直になる
夜が染み渡り またじわりと
置き去りの僕 泣きだしそう

落ち込みたがった僕がほら ドアの前 微笑む


11.ぬけがら

作詞:Ryutaro
作曲:Ryutaro

夏の日のぼくらは 淡い光の希望の中に
ずっと置き去りだった 憂鬱を溶かして 歩いていた

細い枝がきしんだ 今日はひどく 風がつよくて
何も変わらないのに こわくなりだして 下を向いた
高い空は あんまり好きじゃない
蝉の悲鳴も自分も 好きじゃない
本当の気持ちじゃないなら どんな事ももう、しないで
本当の気持ちじゃないなら どんな事ももう、しないでよ

本当の気持ちじゃないなら どんな事ももう、しないで
本当の気持ちじゃないなら どんな事ももう、しないでよ

なんで泣いてるんだろ? ぼくらはもっと、おりこうだったのにね


12.割れた窓

作詞:竜太朗
作曲:正

昨日 夢を見た 欠けたはずなのに 動く君がいて
せまい廊下の 薄明りの下 子猫と踊ってる

泣いている様な 笑っている様な 不思議な顔だから
僕は気付かない フリをし続けた 夢から覚めるまで

割れたガラス窓を 開けたら今すぐに 答えを見付けなきゃ
見付けられない僕 咽がカラカラになる また こぼれた――――――。

ふかく ふかく ふかく 水彩に揺れ動く 僕の意識はただ
まるで まるで まるで 沈んでいくみたいに ゆっくり溶けだしていく

夢の色、ゆらり 濃くなる

割れたガラス窓を 開けたら今すぐに 答えを見付けなきゃ
見付けられない僕 咽がカラカラになる また こぼれた――――――。

ふかく ふかく ふかく 水彩に揺れ動く 僕の意識はただ
まるで まるで まるで 沈んでいくみたいに ゆっくり溶けだしていく

溶けて 溶けて 溶けて なにもわからなくなる 僕の意識はだた
ずっと ずっと ずっと なにもわからなくなる
ずっと ずっと ずっと そのまま


13.クリーム

作詞:Ryutaro
作曲:Tadashi

くらくらと僕の頭 部屋の中で跳ね続ける
閉じた窓 倒れた椅子
おかしな僕を嘲笑う
夜がほら 深まるほど
幼児性はまた高まり
白の中 泳いでゆく
色の中に溶けていこう

目の前で明るい歌
歌う彼が僕にすすめる方法で
今の僕は終りを感じて泣き出す
濁った眼で 彼はずっと
同じ言葉を繰り返す
多分彼は その世界の
全てを僕におしつける

飼育箱の僕の世界 君はいつも眺めている

青白い霧の中で カバンを抱えたまま
霞んだ景色に怯えてる
聞こえないフリをしてる ひどく想像的な
火曜日に包まれ僕は微笑む

陽のあたる花壇の前 薬を噛んでずっと座り続ける

「空氣の渦」「死ぬ方法」「まとわりつく嘘」とか
全てが目の前 ゆらぐ ゆらぐ ゆらぐ

許されて眠るような感覚が壊れてく
公園のやさしい日溜まりの中